和歌山で開業20余年の鍼灸院です。
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鍼のひびき
新聞に、鍼治療のことを詠んだ歌が載っているのを見つけました。

「わが身をば 琴の鳴るやうひびかせて 鍼の治療は 進められゆく」

細い細い鍼を身体にさすと、身体の内側からひびく感覚があります。

この「ひびく」というのを感じられるのは鍼治療だけで、他の施術では味わえない独特の感覚です。

自分の身体を琴に例え、鍼が身体の内側の琴線を響かせていくように感じるというこの歌は、本当に施術を受けた方が感じたままを詠んだんだろうなと情景が目に浮かびました。

鍼治療は、受けたことがない方からしてみたらちょっと怖く感じられるかもしれませんが、鍼でしか味わえない身体の内側の「ひびき」をもっともっとたくさんの人に感じていただきたいなといつも思っています。

興味がある方は、ぜひ思い切って鍼体験してみて欲しいです。
今までも何度か呼吸についてお伝えしていますが、自律神経を整えて心身の調子を良くするためには深い呼吸がとても大切なんです。

人間は呼吸をしないと死んでしまうので「あ、今呼吸するの忘れてた!」というようなことはなく、誰でも無意識に吸ったり吐いたりしていますが、意識していないと自分が持っている肺の力を全然使えていない浅い呼吸になっていることが多いです。

肺は、肋骨と横隔膜が動くことによって酸素を取り入れたり吐き出したりするので、肺周りの筋肉の力が弱かったり硬くなっているとなかなか思うような深い呼吸が出来ません。

今、意識して深呼吸をすると、いつもよりたくさんの酸素を取り入れることが出来て、心身にもちろんいい影響を与えられるのですが、深く吸う、めいっぱい吐き切る、ということをもっと意識的にやっていくことで肺周りの筋肉が少しずつ鍛えられて、より深い呼吸が出来るようになってきます。

意識することで、少しずつですが本当により良い方向に変わっていくので、気が付いた時に深い呼吸を取り入れてみて下さいね。